ハンバーガーやお菓子がやめられず、すっかり太ってしまった!という方は多いものです。そこで注目したいのが、ヴィーガンダイエット。完全ベジタリアンな食生活を送りながら、脂肪をカットできます。
しかしヴィーガンダイエットは食事制限が多いので、事前にやり方や注意点をしっかり把握しておくことがポイントです。健やかなダイエットができるよう、ヴィーガンダイエットの特徴から読み始めましょう!
ヴィーガンダイエットの特徴

ヴィーガンダイエットとはどんなダイエット法なのか、ベジタリアンダイエットと比較もしながらチェックしましょう。
植物性食品をメインに摂取
ヴィーガンダイエットは植物性食品、つまり野菜や果物、豆類などを中心に食べるダイエット法です。肉や魚、卵などの動物性食品をカットして、コレステロールを減らします。
また野菜や果物には活性酸素を除去して新陳代謝を高める、ビタミンCやポリフェノールなどがたっぷり含まれています。さらに体内酵素も増えるので、代謝酵素もしっかり確保できダイエットをサポート!
血糖値の上昇を穏やかにする低糖食品を選ぶ
糖質を抑えるのもヴィーガンダイエットの特徴です。パスタやうどんなど精製された小麦粉を使用した食品は、一般的に糖質が高いので制限する必要があります。糖質を含む食品はGIリストにレベルによって分類され、中でも低GI食品を選ぶことで肥満の防止が可能です。
またヴィーガンダイエットの主食となる野菜や果物ですが、糖質の高いものもあります。ヴィーガンダイエットではなんでも食べてOKですが、血糖値が気になる場合は芋類やバナナ、りんごなど糖質の高い食品を少なめに食べると良いです。
ベジタリアンダイエットより厳しい
ヴィーガンダイエットは、ベジタリアンダイエットよりも食事制限が厳しいです。肉や魚をカットする菜食ダイエットということに加え、卵や牛乳などの乳製品も禁じます。これはダイエットというよりも、動物が生産したものは、動物が食べるべきという動物保護精神が理由です。
このためヴィーガンダイエットでは、さらに動物性タンパク質の摂取が少なくなります。植物性タンパク質のみとなるので、栄養が偏ったり活力が不足しやすいです。慣れないうちは空腹になりやすく、いかに強い意志でヴィーガンダイエットと付き合っていくことが成功のカギとなります。
さまざまなやり方がある
厳しい食事制限が基本となるヴィーガンダイエットには、さまざまなやり方があります。自分がやりやすい食事法を選べるので、継続しやすくなるでしょう。ここに、いくつかの例をリストアップしました。
- 生食品ヴィーガンダイエット…48°C以下で調理した植物性食品と生の野菜や果物などをメインに摂取
- デンプンヴィーガンダイエット…果物を排除し、調理したジャガイモやご飯で代用する。低脂質と高糖質がベース
- 植物性食品ヴィーガンダイエット…野菜や果物など完全な植物性食品を中心に摂取する
ヴィーガンダイエットのメリット・デメリット

ヴィーガンダイエットにはメリットとデメリットがあります。それぞれの特徴をさらに深く掘り下げてみましょう。
ヴィーガンダイエットのメリット
- 血糖値を正常に維持する
- 2型糖尿病の予防
- ガンの予防
- 心疾患予防
- 悪玉コレステロールの低下
- 血圧の維持
- 内臓脂肪・中性脂肪の低下
- アルツハイマーの予防
- 関節炎の緩和
- 腸内環境が良くなる
- 肌がイキイキする
高脂肪食品や糖質を抑えることにより、内臓脂肪や中性脂肪をカットできます。さらに血管を塞ぐ血栓の原因となる飽和脂肪酸を制限するので、血管を健やかにキープ。血行促進をしながら、心筋梗塞などの生活習慣病も予防できます。
また完全菜食になるので、体が食物繊維をたっぷり吸収。不溶性食物繊維は、腸内の老廃物を膨張させ排出を促進します。同時に肝臓の機能が良くなるので代謝も高まります。さらに水溶性食物繊維は血糖値を安定させ、脂肪細胞の増大抑制をします。
ヴィーガンダイエットのデメリット
- 食事制限が厳しい
- 倦怠感
- 栄養不足
- 筋力低下
- リバウンドが起こりやすい
- 空腹感
- 外食がしにくい
ヴィーガンダイエットをするときに負担となるのが、食事制限が多いことです。肉や魚だけでなく乳製品などもカットするので、物足りなさを感じたり栄養が偏ったりします。
食物繊維で空腹感をある程度抑えられますが、糖質も制限されるのでリバウンドのリスクがないとは言えません。ヴィーガンダイエットで自分にベストな食事法を見つけ、いかに継続できるかが成功の秘訣となるでしょう。
ヴィーガンダイエットで食べて良い食品・制限したい食品

ヴィーガンダイエットではどのような食事ができるのか、食べて良い食品と制限したい食品をまとめました。
食べて良い食品
- ライ麦パン
- ブラン
- 玄米
- 野菜
- 豆類
- 果物
- 海藻類
- お酢
- ナッツ類
- オリーブオイル
- 豆乳
- ノンシュガーのお茶類
- ブラックコーヒー
ヴィーガンダイエットで食べて良い食品は実に少ないです。大切な栄養素となる食物繊維やポリフェノールなどをしっかり吸収するためにも、可能な限り生で皮ごと食べましょう。
調味料は血糖値を安定させるお酢や、悪玉コレステロール下げたり強い抗酸化作用を持つオリーブオイルがおすすめです。なおオリーブオイルは栄養を丸ごと摂取するためにも、エキストラバージンオリーブオイルを選びましょう。
制限したい食品
- 精製された小麦穀物
- 肉類
- 魚介類
- 卵
- 蜂蜜
- チーズ
- ヨーグルト
- 牛乳
- 加工食品
- お菓子
- スナック菓子
- 揚げ物
- 加糖ジュース
基本的に動物性タンパク質をカットする他、高脂質や加工食品、糖質の高い白い小麦粉で作られた食品も制限します。さらに動物が生存するために必要とする、卵や蜂蜜、チーズなどの乳製品などの摂取も控えます。
ヴィーガンダイエットの1日メニュー例

ヴィーガンダイエットではカロリー制限がないので、比較的メニューが作りやすいです。推奨されている食品が少ないですが、調味料などで味わいに変化をつけながらバランスよい食事を摂りましょう。
朝食
- 黒パン
- キドニービーンズ入りグリーンサラダ
- オリーブオイル
- イチゴ
- ブラックコーヒー
おやつ
- ナッツ類
- プロテインシェイク
昼食
- 大豆ミート
- ブロッコリー・カリフラワー・にんじんの蒸し料理
- グレープフルーツ
- 緑茶
おやつ
- フルーツポンチ
- 豆乳
夕食
- 玄米
- インゲンとかつおぶしのお浸し
- 綿豆腐とワカメの味噌和え
- キウイ
- 煎茶
基本的なヴィーガンダイエットのメニューですが、自分の体調やダイエット状況に合わせながら少量の低脂肪の肉や乳製品も追加できます。毎食野菜や果物などをたっぷり摂取しながら、美味しいヘルシーなメニューを作ることもヴィーガンダイエット法の一つです。
ヴィーガンダイエットの効果アップ法

ヴィーガンダイエットで効果アップするためにも、いくつかのコツをチェックしましょう。
運動をプラスする
動物性タンパク質や糖質を抑えることにより減量ができますが、有酸素運動と無酸素運動を併用するのもおすすめです。ジョギングなど時間をかけて行う有酸素運動は、週5回20分以上続けて脂肪燃焼をしましょう。
また無酸素運動の筋トレは、屋内でも手軽にできるメリットがあります。筋肉を鍛えて基礎代謝を高めるためにも、食後2時間以内に行いましょう。筋トレは週3回種目やセット数を徐々に増やしていくと良いです。
日本茶を飲む
ヴィーガンダイエットではノンシュガーの飲み物が推奨されていますが、とりわけ緑茶や煎茶には、強い抗酸化作用をするα-トコフェロールを豊富に含んでいます。
抗酸化作用により細胞を活性化できるので、脂肪燃焼を促進。さらにガン予防や美肌などたくさんのメリットをもたらします。
よく噛んで食べる
しっかり噛んで食べると、消化活動が高まるので摂取カロリーを効率よく消費できます。さらに脳の満腹中枢や食欲抑制ホルモンであるレプチンの分泌も刺激されダイエット効果をアップ!
毎食よく噛んで食べる習慣になるので、いつも食べている量より少なくても満腹感を得られるようになります。無理なく食事量を抑えられるので、空腹感も感じにくくなるでしょう。
ヴィーガンダイエットで成功するコツ

ヴィーガンダイエットには食べられる食品が少ないので、継続につまずいてしまうこともあります。そこでヴィーガンダイエットで成功するためにも、いくつかのコツを押さえておきましょう。
ヴィーガン食品をメニューに加える
ヴィーガン食品は手軽に摂取でき、ヴィーガンの食事メニューを作る手間を省けます。あっさりしたテイストやメニュー作りに慣れないうちは、ヴィーガン食品を利用するのも良いでしょう。野菜などを切らしてしまったときにも重宝します。
しかしヴィーガン食品は栄養バランスが偏っており、完全に頼ってしまうのはおすすめでありません。ヴィーガン食品でサポートしながら徐々にヴィーガン食生活に切り替えることで、はじめて代謝が良くなります。野菜や果物などの天然食品に叶うものはありません。
野菜と肉の食べる量を2:1にする
いきなり肉を排除してしまうのはストレスが溜まってしまうもの。そこでいつもの肉の量を半分にして、ヴィーガンダイエットを始めてみましょう。逆に野菜の量をいつもの倍にしてメニューを作ります。
肉は脂肪分の少ない鶏肉やターキーなどを選びましょう。調理法も揚げ物でなく、グリルや蒸して食べると低カロリーに抑えられます。また大豆を原料にした大豆ミートで代用するのもおすすめです。
ヴィーガンレストランを利用する
自分で作るヴィーガン食事がイマイチのときは、ヴィーガンレストランへ行きましょう。メニューや味をチェックできるので、良い参考になります。
ヴィーガンと聞くと、どうしても野菜や豆腐ベースの料理になりがちですが、ヴィーガンレストランではハンバーガーも食べられます。また惣菜をテイクアウトできる気軽なショップもあるので、ヴィーガンダイエットのモチベーションが上がるでしょう。
ここにいくつかヴィーガンにおすすめの、東京にあるレストランを2つご紹介します。
ヴィーガンダイエットをするときの注意点

ヴィーガンダイエットを継続するにあたって、いくつか注意したいポイントをまとめました。
完璧な食事にこだわらない
食品制限が多いヴィーガンダイエットを続けていると、少なからずリバウンドのリスクを感じるものです。ここで暴飲暴食をしては逆効果になるので、野菜や果物ばかりに固守しないことが大切です。
とりわけヴィーガンダイエットで制限されている卵などの食品を2日ごとに食べたり、肉の代わりに魚を食べるのも良いでしょう。特に青魚は悪玉コレステロールを下げるので、ヴィーガンルールから多少外れても体に良い影響を与えてくれます。
ナッツ類などの不飽和脂肪酸を摂りすぎない
ヴィーガンダイエットで許可されている脂質といえば、ナッツ類やオリーブオイルです。不飽和脂肪酸は脂肪を増やす悪玉コレステロールを下げてくれる良い脂質です。さらに抗酸化作用をするビタミンEが豊富に含まれており、細胞や脂質の酸化から守ってくれます。
しかしダイエットや体に良いとは言っても、脂質には変わりありません。ナッツ類はパクパク食べやすいので、うっかりしているとカロリーを多く摂取してしまいます。美容や健康維持にはナッツ類1日25g、またオリーブオイルも1日に大さじ2杯までにしましょう。
突然やめない
特にヴィーガンダイエットを始めばかりの頃は、制限されている食事を食べたくなる衝動に駆られやすいです。しかしヴィーガンダイエットを突然やめると、リバウンドのリスクが高まります。
どうしても肉や卵などが食べたくなったら、無理をせず少量をメニューに加えましょう。また食物繊維は満腹感も維持できるので、特におやつに積極的に取り入れると良いです。
ヴィーガンダイエットに向いている人

食事制限は決して簡単なことではありませんが、健やかな体に導いてくれるヴィーガンダイエット。ここで自分に向いているダイエットとなるのかチェックしましょう。
- 肉や魚を食べなくても我慢できる
- 野菜や果物が好き
- カロリー制限のないダイエットがしたい
- 悪玉コレステロールを下げたい
- 体脂肪を下げたい
- 血行促進をして生活習慣病などの疾患予防をしたい
- 新陳代謝を上げたい
- 持病がない
- 病気の治療中でない
- 妊娠中・授乳中でない
加齢や偏った食生活で、新陳代謝が下がり気味な方におすすめです。低カロリーな野菜や果物を普段より多く摂取することで代謝が高まり、体脂肪の低下もサポート。
しかしヴィーガンダイエットで栄養バランスが崩れるので、健康状態が通常と異なるときは事前に医師に相談することをおすすめします。
ヴィーガンダイエットで無理なく減量!

植物性タンパク質で健やかな体作りをサポートするヴィーガンダイエット。マイペースで食品選びをすることで、継続しやすくなります。美味しく食べながら、イキイキとしたボディをキープしましょう!