早く減量を実感できるダイエットはある?スカーズデールダイエットは即効的な減量ができるダイエット法です。しかし体に負担をかけずにスリムボディになるには注意が必要。
スカーズデールダイエットは炭水化物を大幅にカットする代わりにタンパク質を多く摂取します。減量できるのはいいけれど自分に合ったダイエット法となるか、事前に詳しい特徴を押さえましょう!
スカーズデールダイエットとは?

スピーディーな減量が期待できる、スカーズデールダイエットの特徴をまとめました。
炭水化物とカロリーを削減
即効的な減量を目的としたスカーズデールダイエットは、低糖と大幅なカロリー削減がベースです。GIの高い炭水化物や、摂取カロリーをカットすることで肥満を防止。
この食事法によりインスリンが血糖値を安定させたり、肝臓などにエネルギーを蓄えたりできるのです。結果的に糖が脂肪細胞に蓄積されることがなく、効率よくダイエットができるのです。
高タンパク質をベースに摂取
スカーズデールダイエッは炭水化物の代わりに、高タンパク質を主に摂取するダイエット法です。普段体がエネルギーとして使用している炭水化物が乏しくなることで、肝臓に蓄積された脂肪を活力として使い始めます。
そしてその脂肪はケトン体となって血中に放出されエネルギーとして消費されることに。いわゆるケトーシス状態に導き、太りにくい体を維持できるようになります。
体に負担をかけやすい
極度のカロリーや炭水化物の制限により、倦怠感をはじめさまざまな体調変化を引き起こします。そのため短期間で行うのもスカーズデールダイエットの特徴です。
自己判断で無理に長期間行うと腎臓や心臓に負担をかけるので、ダイエット期間はしっかり守ことが大切です。初心者やそれほど太っていない場合は、1週間を目安にしましょう。いずれにせよ体調に注意しながら、無理をせずに行うことが基本です。
スカーズデールダイエットのやり方

スカーズデールダイエットの具体的な方法をチェックしましょう。ダイエット効果や健やかな減量のポイントをまとめました。
7日間または14日間で行う
普段摂取している炭水化物やカロリーが急激に減るので、体に負担をかけないためにも連続で14日間以上続けるのは控えます。たとえ長期間行いたくても、厳しい食事制限で継続が困難なものです。
特に初心者は1週間を目安に続けてみましょう。自分の体調の様子を見ながら、無理なくダイエットを実感できるのが理想的です。
タンパク質・脂質・炭水化物の摂取率で食事メニューを作る
スカーズデールダイエットの食事で摂取するタンパク質は43%、脂質22.5%、炭水化物は34.5%が目安です。
通常では炭水化物の摂取量は50%〜65%以上を占めるので、最大30%も制限されていることがわかります。一方でタンパク質は20%に対し倍率になっているのも典型的な特徴です。脂質は通常とほぼ変わりありません。
おやつは抜きにする
スカーズデールダイエットでは、3度の食事が基本でおやつは抜きです。ダイエット効果を安定させるためにも、食事を抜いたり夜食をとったりしないようにします。
活動量がハードな場合は、慣れるまできつい食生活となります。そのためゆっくり吸収する全粒穀物や満腹感を与える水溶性食物繊維を含む食品を食べて空腹を凌ぎましょう。
スカーズデールダイエットのおすすめ食品・控える食品

スカーズデールダイエットでは多くの食品が制限されています。ここでは推奨されている食品と控える食品のリストアップをしました。
おすすめ食品
炭水化物
- 玄米
- ライ麦パン
- ブラン
- 低糖高タンパク質の麺類
炭水化物は完全に取り除く必要はありませんが、ごくわずかな量を摂取します。玄米など全粒穀物はGIが低く食物繊維が豊富なので、空腹感を抑えてくれる食品として有効です。
肉・魚・卵
- ヒレ肉
- 鶏肉
- イワシ
- サンマ
- 鮭
- タラ
- 鯛
- 卵
スカーズデールダイエットでは低脂肪・良質な高タンパク質食品が推奨されています。肉類の脂肪分は動脈硬化など心疾患の原因となる飽和脂肪酸を含んでいるので注意が必要です。
一方で青魚に含まれる脂質は、悪玉コレステロールを下げる不飽和脂肪酸なのでダイエットにおすすめ!
野菜
- ほうれん草
- レタス
- キャベツ
- チンゲンサイ
- モロヘイヤ
- セロリ
- ルコラ
- ブロッコリー
- きゅうり
- トマト
- アスパラガス
- グリーンピース
- サヤインゲン
- 枝豆
- 豆類
- かいわれ大根
- たくあん
- ラディッシュ
- 青ネギ
- 緑ピーマン
野菜は主に葉野菜を摂取します。芋類やカボチャ、根菜などの野菜は糖質が高いので控えましょう。
また豆類やセロリなど青菜類には、食物繊維が豊富に含まれています。低カロリーで糖質の吸収を穏やかにしたり、満腹感も維持できるのでたっぷり摂取しましょう。
果物
- キウイ
- グレープフルーツ
- さくらんぼ
- イチゴ
- ブルーベリー
- ラズベリー
- アボカド
従来のスカーズデールダイエットでは、果物は禁じられていました。しかし最近ではさまざまな果物の摂取が推奨されています。
アメリカではマンゴーや桃など糖質の高い果物も許可されていますが、あくまでもローカボダイエットなので低糖を選びましょう。
乳製品
- 無脂肪牛乳
- カッテージチーズ
- モッツアレッラチーズ
- リコッタチーズ
- 無脂肪ヨーグルト
動物性脂肪の乳製品ですので、無脂肪を選びます。またチーズの場合は無脂肪がほぼ売っていないので、カッテージチーズなどの低脂肪チーズを食べましょう。また無脂肪牛乳で自家製の無脂肪チーズを作ることも可能です。
調味料
- レモン
- ゆず
- 生姜
- 醤油
- 塩
- 胡椒
- ハーブ類
- お酢
- マスタード
- トマトピューレ
- ケチャップ
糖質やカロリーの低い調味料なら使用してOKです。野菜も調味料として使えるものが多いので、いろいろ利用しながら味を工夫すると食べやすくなります。
お酢を使うときはリンゴ酢を選びましょう。リンゴ酢には血糖値の上昇を穏やかにするペクチンなどが含まれています。さらに便通を促進するので、ぽっこりお腹も解消できるでしょう。
飲み物
- 紅茶
- 緑茶
- ウーロン茶
- ハーブティー
- コーヒー
- 水
飲み物はノンシュガーが基本です。緑茶に含まれるポリフェノールやビタミンCは、新陳代謝を高め脂肪燃焼をサポート。スカーズデールダイエットの効果アップにも貢献します。
控える食品
- 精白米
- ロース肉
- ベーコン
- ソーセージ
- ハム
- サラミ
- 芋類
- アボカド
- お菓子
- スナック類
- プリン
- アイスクリーム
- バター
- ラード
- 脂肪分を含む牛乳
- 脂肪分を含むヨーグルト
- 高脂肪チーズ
- 加糖ジュース
- アルコール
おすすめの食品と正反対に、高脂肪や糖質の高い食品は全体的に控えます。ウィスキーや焼酎、ワインなどのアルコール類は糖質ゼロ〜低糖ですが、カロリーが高いのでメニューから外しましょう。
スカーズデールダイエットの1日の食事メニュー

スカーズデールダイエットでおすすめの食品を参考に、1日3食のメニューを作りました。タンパク質をメインにした低糖メニューです。
朝食
- 小麦ふすまパン…1個
- ゆで卵…1個
- グリーンサラダ…お好みの量
- キウイ…1個
- ノンシュガーのコーヒー…1杯
昼食
- 鶏胸肉のグリル焼き…100g
- 豆腐…70g
- カッテージチーズ…100g
- 緑茶…1杯
夕食
- 玄米…100g
- 鮭のグリル焼き…100g
- ブロッコリーの煮物…50g
- グレープフルーツ…1/2個
- 緑茶…1杯
小麦ふすまパンは糖質がほとんどないものが見つかります。空腹感を抑えるので、1個0.25g以下なら2個に増やしてもOKです。また水は食事時間にかかわらず、いつでも飲みましょう。
スカーズデールダイエットのメリット&デメリット

スカーズデールダイエットにはメリットとデメリットがあります。たくさんのメリットが得られるのかチェックしましょう。
スカーズデールダイエットのメリット
- 即効的なダイエットが実感できる
- カロリー計算の必要がない
- ケトーシス状態になり体が脂肪燃焼
- 悪玉コレステロールの低下
- 2型糖尿病の予防
- 運動の必要がない
- ヘルシーな食生活になる
炭水化物を抑えて高タンパク質を多めに摂取すると、体がケトーシス状態になり脂肪燃焼が効率よくできます。また飽和脂肪酸の減少により中性脂肪も低下できるのです。
このように内側からと外側からのダイエット作用により、スピーディーな減量ができます。
スカーズデールダイエットのデメリット
- 空腹感がある
- 倦怠感
- リバウンドしやすい
- 口臭
- 便秘
- 骨粗鬆症
- 腎臓への負担
- 心臓への負担
普段炭水化物をたくさん食べる方は、慣れるまでは空腹を感じやすいです。また脂肪燃焼をしてケトン体を作るときに、ツンとするアセトンが発生することにより口臭になることもあります。
スカーズデールダイエットに向いている人・向いていない人

短期間ダイエットが期待できるスカーズデールダイエットですが、誰にもおすすめとは言えないようです。自分に向いているダイエット法なのか、今一度チェックしましょう。
スカーズデールダイエットに向いている人
- 健康である
- スピーディーなダイエットがしたい
- 炭水化物制限に問題がない
- 高カロリー食品の制限に抵抗がない
- 空腹感に我慢できる
スカーズデールダイエットに向いている人は、まず健康であることです。食生活の変化により少なからず体に負担をかけるので、ある程度耐久力が必要。
また炭水化物の制限をはじめ、基本的なスカーズデールダイエットの方法に抵抗がない方に継続しやすいダイエットです。
スカーズデールダイエットに向いていない人
- アスリート
- 腎臓に疾患を持っている
- 胃がもたれやすい
- 便秘になりやすい
- 下痢をしやすい
- 炭水化物が大好きでやめられない
- おやつなしでは我慢できない
- 高カロリー食品なしでは生きていけない
- お酒が好き
タンパク質を多く摂取することで、胃腸機能が低下していたり腎臓に疾患を持っていたりする方には負担になります。腎臓機能が低下すると、尿素を排泄できず血中に蓄積されてしまい病状を悪化させるからです。
またスカーズデールダイエットで体がケトーシス状態になるときは、ハードなスポーツをしているときと同じ状態になります。そのためハードな運動をすると倦怠感が増すので、アスリートには不向きです。
スカーズデールダイエットの注意点

健やかに減量するためにも、スカーズデールダイエットをするときの注意点をまとめました。
炭水化物を少しずつ減らす
普段活動力となっている炭水化物を急に減らすと、それだけ肝臓から脂肪燃焼が盛んになりケトン体が大量に生産されます。結果として血液が酸性になっては、めまいや脱水症状を引き起こす原因に。
そのため炭水化物を少しずつ減らしながら、体をケトーシス状態に徐々に導くことが大切です。肝臓に負担がかからず、急激な空腹感も抑えられます。
水をたっぷり飲む
水は毎日たっぷり1.5 リットル〜2リットル飲み、デトックスを促します。スカーズデールダイエットでは炭水化物の制限で食物繊維が不足しがちです。
水を体内に十分に補給することで、便秘やむくみなどを防止できます。老廃物を排出して全身をスッキリ維持することも、ダイエット作用の一つです。
1週間以内で中断しない
スカーズデールダイエットですぐに減量ができても、少なくとも1週間は続けます。1週間以内でやめてしまうと体がケトーシス状態に安定していないため、しっかり脂肪燃焼ができません。
また数日間で急激に減量した場合は、リバウンドの可能性が高まるので自己判断で中断するのは控えましょう。
スカーズデールダイエットに関するQ&A

スカーズデールダイエットによくある質問をピックアップしました。ダイエット前や実施中にも、必要に応じてチェックしましょう。
Q: 実感できる期間と体重減量はどのくらい?
A: 一般的に1週間が目安ですが、人によっては数日で実感できることも。1日の平均減量は450gで、2週間継続した場合は6.3kg減ることになります。減量の基準も個人で異なり、最大で9kgのダイエットが期待できます。
Q: おすすめの運動法と量はどのくらい?
A: 軽いストレッチやヨガを20分ほど行いましょう。スカーズデールダイエットでは体が脂肪燃焼をするので、ハードな筋トレや長時間のジョギングなどは控えます。
Q: 2週間以上続けるのは良くない?
A: スカーズデールダイエットを2週間以上続けるときは、自分の体調に無理せず必ず2週間中断してから再開します。リバウンドをしないためにも、中断期間は低カロリー食品で規則正しい食生活を実施し、さらに食物繊維を多く含むメニューを作りましょう。
スカーズデールダイエットで脂肪燃焼!

炭水化物や高脂肪食品の制限により、スリムなボディに素早く導くスカーズデールダイエット。食事や期間などに注意しながら、体に無理なく行いましょう。