ダイエットやトレーニングをしているのに、下半身だけは痩せられない…
下半身太りが気になって、脚を出すファッションは控えている…
という方は、もしかしたら「О脚・X脚」による下半身の歪みが原因となっている可能性があります。
骨盤や股関節の歪み、筋肉の硬さやバランスが崩れから、ひざの向きが外側や内側に向ていませんか?
関節や筋肉の歪みは、日常生活での身体の使い方や動きの癖が大きく影響しています。早い段階で気づき改善することが大切です。
最初は見た目だけの問題かもしれせんが、年齢と共に膝痛・腰痛など様々な症状へとつながります。
O脚・X脚のチェック方法や、改善するためのストレッチ・トレーニング方法をご紹介します!
O脚とは

О脚はひざが外側に向き、両ひざが開きやすい状態で正確には「内反膝」と言います。
ひざ関節に「外へずれようとする力」が加わっていて、両ひざが外側に彎曲し、両足を揃えても左右のひざ内側が接しません。
О脚ではひざ関節の内側がつぶれ、痛みが生じやすくなるのです。日本人はX脚よりも、O脚のほうが多い割合で発症しています。
X脚とは

X脚はひざが内側に向き、両ひざがくっついやすい状態で正確には「外反膝」と言います。
ひざ関節に「内へずれようとする力」が加わっていて、両ひざが内側に彎曲し、両ひざを揃えると、左右の内くるぶしが接しません。
О脚ではひざ関節の外側がつぶれ、痛みが生じやすくなるのです。日本人のX脚発症は、比較的少ないと言われています。
O脚・X脚のセルフチェック
まずはО脚・X脚になっていないか、その傾向はないかを見てみましょう!
ご自身でチェックしやすいように3パターンのチェック方法をご紹介します。
※変形がひどく痛みなどの症状がある場合は、整形外科など専門機関での治療をおすすめします。
O脚・X脚チェック①:脚を揃えてチェック
両脚のつま先と踵(かかと)を揃えて立ち、正面からチェックします。鏡を見てご自身で確認するか、他の人に見てもらいましょう。
- 膝が正面を向いていて、太もも・ひざ・ふくらはぎ・内くるぶし・かかとがくっつく
→理想的(痩せている場合、太ももはピッタリくっつかない場合もあります)
- 両ひざが外に開いて空間がある
→O脚:太ももの筋肉が外側に捻じれ、ひざ関節も外側に引っ張られている状態です。ガニ股歩きになりやすいでしょう。
- 両ひざ又は太もも~ひざはくっつくが、内くるぶし・かかとが揃わない
→X脚:太ももの筋肉が内側に捻じれ、ひざ関節も内側に引っ張られている状態です。内股歩きになりやすいでしょう。
- 両ひざ・内くるぶしはくっつくが、その間(ふくらはぎの間)に空間がある
→XO脚:太もも~ひざにかけてはX脚傾向(内側に捻じれ)、ひざ下にかけてはO脚傾向(外側に湾曲)の状態です。内股歩きの傾向、矯正しにくいタイプです。
O脚・X脚チェック②:片足立ちでチェック
片足立ちをした際、軸足のひざの動き(ずれ方)を確認します。バランスがとりづらい場合は、机や壁につかまり行いましょう。
- 軸足の膝が外側にずれる→O脚傾向
- 軸足の膝が内側にずれる→X脚傾向
片足立ちする前より、ずれが大きいほど症状が進行しています。
O脚・X脚チェック③:靴底をチェック
靴底の擦り減り方を確認してみましょう。1足だけでなく、何足か確認してみてくださいね。
- 靴底の外側のほうが擦り減っている→O脚傾向
- 靴底の内側のほうが擦り減っている→X脚傾向
O脚・X脚が下半身太りの原因!?

О脚やX脚の原因をたどると、骨盤や股関節の歪み・変形が大きく影響しています。
骨盤が後ろに倒れている「猫背タイプ」の人は、大腿骨(太もも)が骨盤に対して外に開いた状態にありO脚になりやすく、お尻は「横広がり」、ももの外側が太くなる傾向です。
骨盤が前に傾いている「反り腰タイプ」の人は、大腿骨(太もも)が骨盤に対して内側に捻じれた状態にありX脚になりやすく、お尻は「出っ尻」、お尻からもも裏の筋肉が使われず下半身太りの傾向となります。
О脚傾向、X脚傾向どちらも下半身太りの原因となるため、逆に改善することで脚やヒップラインを綺麗に整えることが出来るでしょう!
骨盤の前傾・後傾チェック
壁に背中を向け、頭とかかとを壁につけて真っすぐ立ちます。
- 壁と腰の隙間に、手先がぴったり入る→正常
- 壁と腰の間に隙間がない(手先が入らない)→骨盤後傾・猫背タイプ
- 壁と腰の隙間に、握りこぶしが入る→骨盤前傾・反り腰タイプ

骨盤の前傾・後傾に加え、股関節の状態や筋肉の捻じれ・硬さなどが影響し、O脚・X脚・XO脚、さらには内股O脚・ひざ下О脚、それらが合わさった状態など、様々なタイプが生じます。
普段の姿勢や歩き方などを見直し、関節・筋肉の癖とは逆方向に修正しないと改善されません。
O脚・X脚をそのままにしておくと…

O脚やX脚は関節に不自然な負荷がかかっている状態です。炎症を起こしやすく、年齢を重ね老化と共に膝痛や腰痛など、痛みの症状を伴うことが多いでしょう。
そのままにしておくと膝関節が変形し、水が溜まり激痛を感じることもあり、整形外科などで治療することも必要となります。
ひざの痛みの場合、ほとんどが「変形性膝関節症」と診断されるでしょう。
悪い姿勢、立ち方、歩き方、座り方、動きの癖など、長年の日常生活での積み重ねから、筋肉・骨格のバランスが崩れ、身体の歪み・捻じれとなります。
骨盤、膝関節、足首、踵骨関節など複数の部位が歪みやすくなり、O脚、X脚から様々な症状が現れてしまうのです。
O脚・X脚による症状
- 膝痛、腰痛、背中の痛み
- 下半身太り(骨盤の歪み、筋肉の衰え・偏り)
- むくみ・冷え(血液やリンパの循環不良)
- 肩こり、首コリ、頭痛
- 生理痛
- 便秘
- 疲労や倦怠感
- 顔の歪み・しわ・たるみ(噛み合わせが悪くなる)
他にも反母趾、巻爪、足裏のタコなど、O脚・X脚は様々な症状を引き起こす可能性があります。
<お子様のO脚・X脚について>

幼少期においては生理的にO脚・X脚になる場合があります。
乳幼児期はO脚傾向で、歩行開始後は徐々に外反し逆に2歳~6歳にかけてはX脚傾向、その後は外反が減少して、7歳頃から成人同様の形態へと近づきます。
幼少期のこれらの変化においては左右対称になっており、痛みや障害も伴いませんので安心してください。
(もちろん痛みや違和感のある変形、スポーツ外傷の場合は、整形外科など専門機関での受診が必要です)
O脚改善のためのストレッチ
お姉さん座りストレッチ

①床やマットに座り、両ひざを曲げ、左右の足先を外側に開きます。両ひざ~ももをくっつけるようにしましょう。
②骨盤を立てて、背筋を伸ばしましょう。
③ゆっくりな呼吸を繰り返しながら、30秒~1分キープします。
※О脚の方にはやりにくいストレッチです。無理のない範囲で行いましょう。
※余裕があれば、両手を後ろにつき更に伸びを感じましょう。(腰が反り過ぎないように注意しましょう)
ひざ引き寄せストレッチ

①マットに仰向けになります。
②右ひざを曲げて両手で抱きかかえながら、左胸のほうへ引き寄せます。
③ゆっくりな呼吸を繰り返しながら、息を吸う時に少しゆるめ、吐き出しながら引き寄せる動作を3~5回繰り返しましょう。
④反対側も同様に行います。(左ひざを右胸のほうへ引き寄せる)
※痛みのない範囲で、お尻の心地よい伸びを感じましょう。
O脚改善のためのトレーニング
ひざ閉じヒップリフト
内ももの引き締めと、お尻・背中を同時に鍛え姿勢改善にも効果的です!

①マットに仰向けになります。
②両膝を立てて(約90℃に曲げて)、両脚を閉じます。足元~ひざ~内ももをピッタリくっつけましょう。
③両脚を閉じたまま、足裏で床を押しながらお尻を天井方向へ持ち上げます。ひざが開かないように注意しましょう。
④ゆっくりお尻を下ろし、マットに着く手前でまた持ち上げます。(連続して行うのが難しい場合は、1回1回マットに下ろしてもOKです)
10回~15回×2セットを目標に行いましょう。
※お尻だけではなくお腹もぎゅっと引き締めて、腰が反り過ぎないようにしましょう。
※お尻を持ち上げるのと同時に、内ももをしっかり閉じてひざが開かないようにします。
※呼吸と連動させるとより効果的です。吐き出しながらお尻を持ち上げ、吸いながら下ろしましょう。
X脚改善のためのストレッチ
あぐらストレッチ

①床やマットに座り、左右の足裏を合わせて、両ひざを外側へ開きます。
②骨盤を立てて、背筋を伸ばしましょう。(下っ腹で支える意識)
③ゆっくりな呼吸を繰り返しながら、30秒~1分キープします。
※X脚の方にはやりにくいストレッチです。無理のない範囲で行いましょう。
※余裕があれば、合わせた足を引き寄せ、両手を前につき更に伸びを感じましょう。
お尻と股関節のストレッチ

①マットの上に座り、両膝を立てます。
②右足首を左ももに引っかけるように乗せて、右ひざを外側へ向けます。(三角形をつくるイメージ)
③両手は後ろにつくか、引っかけるている右足首を下から支えましょう。
③背筋を伸ばして、ゆっくりな呼吸を繰り返しながら、30秒~1分キープします。
④反対側も同様に行いましょう。(左足首を右ももに乗せる)
※痛みのない範囲で、お尻や股関節まわりの心地よい伸びを感じましょう。
※余裕があれば、背筋を伸ばしたまま胸と脚を近づけるように引き寄せ、更に伸びを感じましょう。
※背中が丸まり猫背にならないようにしましょう。
X脚改善のためのトレーニング
ヒップアブダクション
ヒップアップ効果と、股関節の外転(脚を広げる動作)をスムーズにします!

①マットの上に横向きに寝転がります。(下の脚は少し曲げておくと、安定しやすいでしょう)
②上の脚を伸ばしたまま、天井方向へ持ち上げます。(お尻を起点に動かすイメージ)
③ゆっくり下ろし、マットにつく手前でまた持ち上げます。
④反対側も同様に行います。
各10~20回×2セットを目標に行いましょう。
※持ち上げる際、膝やつま先をなるべく正面に向け、捻りが加わらないようにしましょう。
※呼吸と連動させるとより効果的です。吐き出しながら脚を持ち上げ、吸いながら下ろしましょう。
まとめ
О脚・X脚のセルフチェックはいかがでしたか?
症状が進行するほど、正しい位置へ戻すのも難しくなるので、なるべく早く気づき改善するように心がけましょう。
日常生活での姿勢、歩き方、カバンの持ち方や座り方など、小さな癖の積み重ねでもО脚・X脚へとつながります。
ダイエットしても下半身太りが解消しない方はぜひ、О脚・X脚の改善から取り組んでみましょう!
О脚・X脚を改善することで下半身太りだけでなく、腰痛や肩こり、むくみ、冷え性も無くなるかもしれませんね。
すでに痛みがひどい場合には、整形外科などでしっかり治療しましょう。